漢方のおはなし

2018年12月06日

明治維新

と大層なお題目ですが…(^_^;)

大河ドラマの西郷どんを見ながら

「この明治維新によって漢方医学が断絶の危機に…」

っとサト先生

維新がどうのこうのなんて、そんな大それた思いは
全くありません

が、

明治維新で政府はどんどんと西洋式を取り入れて

伝統的な日本のものは排除され…

漢方医学もそう

明治7年~、政府は医業を西洋医学のみと制定

それから時の漢方医は漢方存続のために色々努力しますが

結局、明治28年、漢医継続願が国会で否決され

漢方は暗黒の時代へと~


江戸時代より漢方を生業としていた医家にとって

版籍奉還、廃藩置県、徴兵令、廃刀令~などの政策によって
没落させられていった武士と共通するものがありますね

そして、西郷どんの西南戦争が明治10年なので

本当に西洋色に染まらされていった日本の歴史です


しかしながら

私の曽祖父、竹内五左衛門は薬剤師第一号免状を受けました

免状によると、試験は明治21年

薬剤師名簿に第1号として登録されたのが明治26年

その頃の試験はどんなだったのかはわかりませんが

第1号として登録されたのは明治政府のお陰と言えば

お陰です


ところで

五左衛門の名は歴代襲名で

薬剤師第一号の曽祖父は第22代

私の父が第24代になります

初代は賤ケ岳合戦で柴田勝家の与力として戦い、

没した拝郷五左衛門久光(家嘉)


なので


私は武士の息子です


でなかった

私は武士の息子の息子の息子の………の息子です

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2018年11月08日

語呂合わせ

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先日、北九州の平尾台で見たリンドウ

「現地の穴へ行き、リンドウ盗む」

いやいや、盗んでませんよ!


薬学部1年次 (40年近く前・・・(-_-))

生薬学だったか薬用植物学だったか

主な薬用植物の科名を日本語とラテン語で覚え
させられます(試験に出ます)

50個ぐらいだったか・・・

それを語呂合わせで…

(だいたい先輩からそういう資料をもらうんですね)



現地の穴へ行き、リンドウ盗む
(Gentianaceae、ゲンチアナケアエ=リンドウ科 リンドウ)


いい国つくろう、鎌倉幕府 みたいなものですね


ボクはこのやり方がめっちゃ気に入って

生薬名、基原植物のラテン語名、主成分名、科名

まで

例えば

大黄(だいおう)なら

タデ科、アントラキノン誘導体、Rheum palmatum

これを

あんたら昨日レウム大王におうたで~」



おっ、できた! 結構ええ感じやん!

これはいい

よっしゃ、試験範囲の生薬全部作ろうって・・・


試験前日の夜から作り始め

思ったより大変・・・

徹夜で・・・

ようやく完成!!


って気が付けば、もう試験に行く時間



ってことは

作るのは作ったけど

まだ覚えてない・・・(^_^;)



まあ、なんとかなりましたけど・・・



ところでリンドウ

漢方では

根を 竜胆(りゅうたん) 

とても苦くて、冷やす働き

清熱作用があり炎症や熱症状に使います

竜胆瀉肝湯や疎経活血湯に入るのですが

こっちの勉強は大学ではなかったのですよね~

生薬学はあっても漢方医学はない・・・

もったいないですね~

でも、やっぱ無理か

やること多すぎるわ・・・


そしてリンドウ

あまり群生せずにぽつんと咲いたりします

そこから

花言葉の一つに


「あなたの悲しみ寄り添う~」


だそう・・・




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2018年10月13日

生薬の質

我々漢方家は料理家と共通するところがあります


漢方薬はいくつかの生薬を配合して処方が成り立って

いるため、その生薬の品質が非常に大切です

良くない品質の生薬を使うと、効果が落ちるばかりか、

悪くすると副作用が出ることも・・・


例えば、桂皮は

輪切りにした時、幹の白い所ができるだけ少ないものが良く

新しいものの方が良品です

味は、噛むと甘く、渋みが無く、辛味が強く、

芳香性の強いものが良品です

さらに良品の中でも患者さんや処方に合わせて

使い分けて行く必要があります

桂皮でもベトナム桂皮は味が濃く、温める作用が強いです

広南桂皮は比べると味は薄く、発表作用が強いです


目で見て、臭いをかいで、触って、口に入れて・・・

五感で感じて確認しないといけません


漢方エキス顆粒剤の普及により漢方が身近に飲めるように

なりましたが、漢方薬による副作用情報が出ることも

以前より多くなりました。


その多くの原因は

誤治(あやまった治療=漢方の選び間違い)ですが、

中には生薬の質の悪さから来ているものも少なくない

と思います


メーカーさんのエキス顆粒剤は既に出来上がってしまっているため

生薬をこちらが選ぶことは出来ませんが

できるだけ処方ごとにメーカーは選びます


煎じ薬の場合はできるだけ生薬の品質にこだわります

生薬の産地、栽培法等によって品質の違いが出ます

患者さんの状態に合うレシピを選び

こだわった生薬で調合し

それを煮出したスープをのんで

健康を取り戻して頂くのです



ごめんなさい

煮だしたスープはあまり美味しくはありません・・・

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2018年09月28日

北九州平尾台へ ~柴胡を求めて~

この前は北九州の平尾台へ

野生の柴胡(サイコ)の見学に行ってきました。

柴胡については滋賀夕刊を…

ちょうどこの時期に黄色い小さな花を咲かせます

柴胡1

柴胡は水捌けが良く、日当たりの良い南斜面に自生します

平尾台は石灰岩で作られたカルスト台地で

水捌けも良いし…

って、実際に行ったらビックリ!

ほんとに広大な大地です

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他にもいくつかの生薬も見ることが出来ました。

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上に伸びるクズ(葛根)

ボウイ
オオツヅラフジ(防已)

山薬
ヤマイモ・自然薯(山薬)


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ジャノヒゲ(麦門冬)

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リンドウ(竜胆)

薬用植物園に行くとたくさんの植物は見られますが

実際に自生している植物を見ると

その植物を生薬として使う本質に触れることが出来ます


漢方薬の原料である生薬を見るとき

刻み加工された生薬、植物園の草木、自生の植物

の違いは

魚屋さんの切り身の魚、水族館の魚、海に潜って見る魚

の違いと似ています


生薬としては地上部ではなく

地下部を使う植物も多いのですけどね・・・



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2018年07月21日

師匠の教え 其之参

今回は私の師匠ではありません

サト先生のです


K先生


やっぱりK先生  3Kってね・・・(^^;


私のことではないので、ちょこっとだけ


そのK先生との初めての出会いは、私も20年以上前

ではあるのですが・・・

当時、うちは色んな業界の勉強会に入ってました

8~9つぐらい入ってたかも、いやもっとかも・・・

それだけ入ってると日曜日はすべて勉強会です

それも二人で別々に・・・


そんな中で私は

K先生(ややこしい・・・、私の師匠のK先生)

との出会いがあり、

徐々にその勉強会だけに絞っていきました。


サト先生はあの通り、非常に勉強熱心

(過ぎるぐらいです、ハイ)

でも、色々勉強会に通うも

もう一つ煮え切らない・・・

自分の求めるものが違うというか、

自分の居場所が見つけられない感じで・・・


そんな時に元々顔見知りだったK先生と

子宝相談の勉強グループで一緒になり

急接近


そこからだったと思います


サト先生とK先生は師弟関係というわけじゃないのですが

K先生の漢方の知識の深さ

尽きることのない漢方に対する勉強欲

漢方相談に対して自分を律する厳しい姿勢・・・


居場所を見つけたサト先生

K先生を目標に頑張るようになりました


まるで

竜崎麗香(お蝶婦人ね)と岡ひろみ みたいに・・・  


ん?ちょっとちゃうか・・・(^_^;)


K先生、そこそこ年配ではありますが、全然バリバリです

めちゃくちゃ勉強されます 

というか勉強が趣味みたい・・・(^^;)


何の資格だったか、

漢方の試験のために勉強されていたK先生

サト先生が聞きました

「どうしてまだそんなに資格のために勉強するのですか?

 K先生の漢方の知識があれば、もう資格は

 必要ないでしょう」

K先生

「この資格持っていないと私のお客様に対して

 申し訳ないから・・・」


K先生がこんなに頑張ってるのに

私が頑張らないわけにはいかない! っとサト先生


良き師匠との出会い・・・

人生を変える出会い・・・

出会いに感謝です

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2018年07月03日

師匠の教え 其之弐

漢方のもう一人の師匠

K先生

師匠二人ともK先生ですね・・・(^_^;)


人との出会いが人生を変える・・・


今の私の根源ともいえる

漢方と糸練功の師匠です


当時、中国の医学原書を読めるようにと

簡体字の勉強も始めてた頃・・・

 
大阪の友人の先生から

新しく始まる漢方の勉強会、来ない?

面白いと思いますよ・・・ って


簡体字が飛んじゃいました (^^;


それから

もう16年・・・

落ちる鱗がなくなるぐらい目から落ちました



地球上でできた病気は地球上のもので必ず治せる・・・


この出会いで

漢方薬が本当に効くのだと思い知ることができ

漢方薬だけでやって行こうと決めました



太陽が東から昇る、南中の時が一番強い

それにどう対処するかが東洋医学

なぜ、東から昇るのかを考える必要はない


色々新しい学説が出てくるが

10年ももたない学説がほとんど


300年残ってるものだけを使え

(これは師匠の先輩の言葉)


・・・・・・


治せなかった症例に目を向けること

次は必ず治せるように・・・


効果の出なかった漢方薬を飲んでもらっていた時間とお金 

患者さんにかけた負担のことを忘れてはならない・・・



肝に銘じて精進します

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やっぱりK先生もお酒好き・・・ (^^;)



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2018年06月26日

お庭の雑草 ジュウヤク

今年は母屋の工事も入ってるので、庭はほったらかし・・・

すると

咲きますね、ドクダミ=十薬 の花

やられた!って感じ  

基本、庭では雑草です 

(お店ではちゃんと十薬も販売してるんです
  けどね・・・   (^^; )

繁殖力が強いため、毎年梅雨の頃、白い花を咲かせます

ほっとくと庭一面・・・

臭いもするし・・・


ご存知の通り

十薬は十の薬効がある から

重薬は重宝する から

ドクダミは毒を出す から

など、日本ではゲンノショウコやセンブリと並んで
一番メジャーな民間薬

小学校の頃は学校にドクダミを一杯採って持ってくる子も
いましたしね


でも漢方薬としてはあまり使う機会が多くはないですね

緩下作用、利尿作用、抗菌作用などがありますが

処方としては五物解毒散ぐらい

あと、長倉さんの清鼻湯に入ってるかな


漢方では魚醒草ともいいます

魚の生臭いにおいのようだからですかね

なんと英語でも Fish mint と呼ぶそうな


ひと昔前はおうちで毎日ばあちゃんが煎じて って感じで

もっともっと皆さん、普通にお飲みでしたが、

最近はずいぶん減りました。


だから、庭で繁殖するとうちでも雑草扱い・・・

もったいないなと思いつつ(ホントはあまり思ってない)

草刈り機でガンガン刈ってしまう


白い花はかわいいのですが・・・

やっぱり・・・

雑草


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2018年06月20日

師匠の教え 其之壱

漢方で病気を治して行くことを志す・・・

それは、実際のところ生半可では出来ません

独学ではなかなか難しい・・・

流派も色々あるし、参考書もたくさんありますが

一番大事なことは

やはり良い師匠にめぐり合うことだと思います


私は30年ほどの漢方人生の中で

師匠と呼べる先生は2人です

一人はもうお亡くなりになっております

K先生

日本漢方の古方派の先生です

漢方だけでなく東京での薬局の丁稚奉公を終えて
帰ってきた私に

OTCのことも、経営的なことも多義にわたり教えて
もらいました

中でも、私が病気や色んなことでつまづいて
精神的にかなり弱っているとき

うちに漢方の勉強しに来るかって声をかけてもらいました

そのことがあったから今の私がいるといっても
過言ではありません


主に吉益藤堂の類聚方(尾台榕堂の類聚方広義)を基に

教わりました

師匠が良く言われていたことに


漢方薬を使うことが漢方じゃない

漢方の理論、考え方にのっとって使うことが漢方だ

だから、漢方の考え方にのっとらない使い方は
漢方じゃない

健康食品でも、食べ物でも、それがたとえ新薬でも

漢方の考え方で使えばそれが漢方なんだ   





師匠に教わるということは

師匠の考え方を教わるということですね

そしてその考え方が自分の考え方になる

長く付き合っているうちに

だんだん師匠と同じ色に染まっていくというか・・・


修業は守破離といいます

守がまず一番大事

守の期間が非常に長い・・・



まさにその通りですね


K先生、お酒が大好きでした・・・ 


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2018年06月14日

漢方の学派 

私が漢方の世界に入ってから、もう30年近くになります

漢方医学には大きな流れというか学派が二つあり

手っ取り早く言うと

元々は中国の伝統医学が起源ですが

◎中国で現在まで継承発展してきた漢方医学
  =中医学

◎江戸時代の鎖国により日本独自で継承発展してきた
 漢方医学 =日本漢方

の二つです


二つは結構違いがあって、むずかしく言うと色々専門用語が
飛び交うので

パスです

(また、日本漢方って一言で言っても流派が色々あります
 それぞれに違いがあるのですが、それもパス)


まあ、患者さんを測るものさしが違うって感じで

患者さんに合う薬方を考えるときの考え方が違う

薬方を組む時の考え方が違う・・・

結果として使う薬方が違ったり、同じだったり・・・

ですが

結局患者さんが良くなればいいわけで

どっちが良いとか、優れているとかは
  

ありません


でも、漢方業界内では二つの学派どうし

自分が属している学派の方を

優れていると言う人が多いです

当然のことでしょうし、自信の表れでもありますよね


良く勉強してる人ほど、その傾向はあるかも・・・

絶対こっちのがいい・・・

あっちは〇〇〇だからダメだ・・・

こっちはあっちにない✖✖✖があるから優れてるんだ・・・

など・・・



うちは基本的に

私が日本漢方

サト先生が中医学

です


私は最初は傷寒論丸暗記という日本漢方バリバリ古方
から入りました

そして中医学へ行き

糸練功と出会ってまた日本漢方に戻りました

(古法を主として後世方を運用すべし という折衷派です) 
  ※方でなく法なんですね
 

サト先生は最初日本漢方から入って中医学へという道



サト先生が昔、ある日本漢方の勉強会に入ったとき

その師匠(その道ではかなり有名な先生)が

「すごい女性が入ってきた!

 10年に一人の女傑だ」

と驚き、喜ばれました

そして数年後、思うところがあったサト先生は

中医学をやろうと決心して

師匠に流派を変える挨拶をしに行ったところ 
(律儀です 

師匠に大変大変残念がられた

ということがありました


漢方の学派、流派は色々ありますが

結局は

山登りと同じです

登る道はいく通りもあるけれど

目指すは頂上のみ


考え方や処方や治し方は

いく通りもありますが

目指すは患者さんが治る事のみ


どっちが優れているとか

どっちがダメだとかいう議論は

不毛です


さらに言えば

日本漢方も中医学も

東洋医学も西洋医学もありません

患者さんの笑顔の前には・・・


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2018年05月31日

滋賀夕刊 漢方薬のお話 197話掲載


滋賀夕刊に「漢方薬のお話し」197話 掲載されました

かれこれ197話ということは

もう16年以上!

第1話が 平成14年2月 

毎月1話、今までお休みしたことはありません

でも、私とサト先生でほぼ交代で書いてましたから


といっても締め切りがあって、案外大変・・・


それが

昨年8月から強力なメンバーが増えました!

って



です

実は188話から196話 までは連続で書いてもらいました

今回は娘もバタバタしており

久しぶりに私が書きました


滋賀夕刊197話


滋賀夕刊197



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